【松田獣医師の感想】
可知先生や大脇先生の案内で犬山動物病院を見学させてもらいましたが、診察室の数やCTなどの画像診断機器、会議室や手術室などヒトの病院のように広く機材の調った病院の規模にとにかく圧倒させられました。
また、犬と猫で待合室が異なっていたり、動物のサイズに対応できる入院室が整備されていたり、動物に対するちょっとした心配りにも感心しました。
病院で働いている獣医師あるいは動物看護士などの従業員も、勤勉で活気があふれていました。
病院が新しくなって間もないとのことで、カルテなどの整理に時間がかかっているらしく、診察待ちが30分以上にもなっている点が少し気になりました。
大きな病院でも小さな病院でもそれぞれ利点・欠点があり、その利点をどう活かし、欠点をどう補うか、大変考えさせられました。これからの生活に役立てて生きたいと思います。
こちらの都合もあり、病院の見学時間が限られていたため、患者さんや病院のスタッフの診察に対する一連の流れやヒトの動きがあまり見学できなかったのが残念です。
可知先生と大脇先生から、色々と病院に関することや診察に対する心構えなどを伺うことができ、大変勉強になりました。
アニマルケアセンターでは、ペットホテルやトリミングを行っていましたが、ホテルの部屋やトリミング室にも細かい気配りがなされていました。
ここでは、藤本先生に話を伺うことができました。藤本先生は大変情熱のある方で、ホテルの一室一室に対する動物への心配りや考え方を教えていただき、何事も常に考えることが重要であると再認識させられました。
また、藤本先生の動物の目線に立った考え方には、大変感銘を受けました。これからの自分の獣医師としての生活に大きな影響力を持ちそうな気がします。
最後に、犬山動物病院での出来事は、自分の狭い視野を広げてくれる良い経験になったと思います。多忙ながら、貴重な時間を割いていただいたスタッフの皆さんの朗らかな人柄や心遣いに大変感謝しています。
また、このような機会を与えてくださった院長先生にも感謝したいと思います。
【谷口獣医師の感想】
犬山動物病院に関しては行く前から色々と聞いてはいましたが、実際に行ってみて、広い駐車場に大きな建物、広い待合室にたくさんある診察室、そして中だけでなく外でも待っている多くの患者さん・・・今まで見たことの無い規模の病院でとても驚きました。
さらにCT、陽圧にできる手術室などの設備や撮ったレントゲンやCTの画像を各診察室などで見る事ができるシステムなど、他の病院では見ることのできないものも見る事ができ、副院長さんからは設備の説明や方針などの話をしていただけました。規模も患者数も日本一の病院ですが、そのことに満足せず、いかに患者さんの要求に答える事が出来るかを考えていて、もっと患者さんの期待に沿えるよう考え、努力しているその姿勢こそがこれだけの患者さんに支持される理由だろうなと感じました。ただ、あまり時間がなかったため、ゆっくりと診察などを見る事ができなかったのが残念でした。
また、ホテルやトリミング行うケアセンターは建物が別になっており、そこで犬山動物病院をここまで盛り上げてきたという初代副院長さんの話を聞くことが出来ました。センターを案内してもらいながら、建物や犬舎の構造、壁の色、床材、受付のベンチの配置についてまで「なぜこのようにしたか」という話をしてもらい、その話を通して、色々試行錯誤をしてみること、患者さんの立場になって考えること、患者さんを治して「ありがとう」と言われた時が嬉しいからこそ頑張れる、獣医に必要なものは「知識・技術・経験」など、これまでの獣医生活で得た様々な考えを話していただきました。なかなか止まらないくらい熱心に話をしてくれ、病院を掃除することから始まり、色々な経験をしてここまでの病院を作り上げた人だからこそ話せる、とても重みのある内容ばかりで、自分もこんな風に考えたり、行動できるような獣医にならなければと思いました。時間が限られていたため、とめどなく溢れてくるような話を全て聞くことができなかったことがとても残念でした。さらに、初代院長さんの話では「獣医は十医」、獣医師としての成長は最初の3年が勝負など、獣医としての心構えやこれまでの体験談を話していただきました。やはり長い獣医師生活で体験したり、考えたりしたことを話してもらい、今と昔との違いなども興味深く聞くことができました。
2日間と言う短い期間でしたが、他の病院、しかも日本一の病院を見学できただけでなく、これまで長い期間を獣医師として様々な経験をしてきた先生方の話を聞くという貴重な経験ができ、本当に見学行ってよかったです。この見学で見たり聞いたりした事をこれからの自分の獣医師生活の中で生かせるよう努力していきたいと思います。